かつての出来事に照らして怒ってくる

その日、夕食を食べ終わるとツヨはいつも通り手を洗い、
次にいつも通りのソファの定位置に座るはずでした。

が、突然私の手を引いて、廊下に置いてあった二日前に来たお中元の箱を指差し、
「ギャ!ギャ!」と大きな声で怒りだしたのです。

私は食事もそのまま急いで箱を開けざるを得ない状況です。
私が荷解きをする間、怒って廊下を行ったり来たり。
中が洗剤なのを見せると、わかった、しまえ、とアピールしてきます。
焦るツヨと一緒に洗剤を戸棚へ。

次はそれこそ2週間くらい玄関においていたスポーツ飲料の段ボールも
指差して怒っています。
片付けて!なのかな?分からないけれど、とにかく段ボールをたたみ、
2リットルのペットボトルを目のつかないところへ移動。

昨日、夕食後にコトの歩く道筋が違う!と大暴れしたので、
(行くときにソファーのこちら側を通ったら、帰りも同じところを通ってでないと
激怒するのです・・・)
また夕食後に緊張感が走ります。

そういう時は目が切羽詰まった様子になります。
苦しいのでしょうね。人や物の位置がツヨなりの決まりに反すると。

気持ちは分かってあげたいけれど、声は怖いし動きは激しいし、
動作を言いなりにしないといけないのでこちらも苦しい。

次にツヨが50音表で何かを伝えてきました。

「か」

「し」


・・・何だって?かし?


「し」

「か」


何ですと?かし?しか?じか?かじ?しが?じか?
考えられる限り並べ替えたり濁点をつけてみる。

その時、ふと

あ、おかし?!
ずいぶん前に中元歳暮でおかしが来たことを思い出して
あの時はおかしが来た。今回はあの記憶の再現はないのか?!みたいな?

あ!

もしかして

し・・か・・・



シガール?!   

ずっと前、ツヨの大好きなヨッ〇モックのシガールが来たことがあった。
来る日も来る日も隠しても隠してももっと出せ!と壊れてしまったっけ。

その時に暴れるばかりではなくて、名前で要求できるようにと
「しがーる」
と教えたのだった。
まさか覚えていた?

シガールを画像検索してツヨに見せると、
はっとした顔になりました。
今日はシガールはありません。
と伝えると目の色がすっと落ち着いてニヤッと笑顔を見せました。

シガールを買って、わざわざこだわりに点火するようなことはしません。
ツヨも買ってほしいわけではないでしょう。

フラッシュバックってこういうことなんだ。
そして一度覚えた単語は完璧でないまでも覚えていて、
必要なときにふいに引き出しから出すことができる。

記憶力の良さが裏目に出ることもあり、それにかろうじて救われることもあり。

そして周りの人はあの時のあれか!と気づけないこともある。

深い・・・
深いよ、ツヨぽん・・・





にほんブログ村 子育てブログ 自閉症児育児へ
応援してくれて ありがとう

にほんブログ村 子育てブログへ
# by keikototyuyo | 2015-07-23 14:22 | こだわり・常同行動 | Comments(3)

50音表とトーキングエイドの活用

おととい作った野菜のグリルと枝豆が残っていたので、
それをリメイクして昨晩は久しぶりにグラタンを作りました。
小麦粉の量が足りなかったのか、少しゆるいグラタンになってしまった。

チーズをのせてオーブンに入れてしまえば
なんとかなる。

ツヨは久々のメニューに目を丸くして、
フーフーしながらぺろりと食べました。

ひき肉のコクが強すぎて私は箸が進まず、少し残してしまいました。

それをちらっと見たツヨ。
でも人の分はもらわないことに徹底しているので、
ほしがることはありません。

翌朝

朝ごはんを食べていたツヨがすくっと立って、
冷蔵庫の50音表を指しました。

ん?なあに?










??
もう一回指してくれる?









じっと私の目を見るツヨ。
あ!
シチュー?!


そうか。「ぐらたん」はつづりを教えていなかった。
ホワイトソースがゆるかったし、シチューだと思ったか、
または苦肉の策で知っている物の名前で伝えたか。
なかなか通じなくて一生懸命「し・ち・ゆ・-」と指したのね。
半年ぶりぐらいに使った単語なのに、よく覚えていたなぁ。

私が残していたのを見ていて、明日の朝、食べようと思ったの?
うーん残念、リメイクだからもう処分済み。

「あ、シチューね!ないよ~。」

と言うとニヤッとして納得してくれました。

50音表は便利だね。綴れる単語をもう少し増やしたい。
学校の先生にお願いしたら、耳で知っている単語のさらなる視覚化を夏休み明けから進めてくれるとのこと。
それからiPadのトーキングエイドを使いたいと言ったら、iPadが中学部にはないと。
でも小学部にはあるそう。
ぜひ中学部にも!と来年度購入してもらえるように丁重に、でも強く希望を出しました。
ほぼ購入いけそうとのことです。
ほかのお子さんもトーキングエイドが使えたらいいし、ほかにも活用できることはあるはず。同じ学年のあの子供たちの笑顔が広がるといいな。





にほんブログ村 子育てブログ 自閉症児育児へ
応援してくれて ありがとう

にほんブログ村 子育てブログへ
# by keikototyuyo | 2015-07-17 11:02 | コミュニケーション | Comments(3)

衝動性と抑制力の発達バランス

そういえば一歳の頃のこだわりで
赤・青・黄のおもちゃを常に並べる
というものがありました。

レゴブロックやクレヨン、折り紙、おもちゃなど、
目についたものをとりあえず一回、
3色並べて眺めるというもの。

2歳の頃には、大きさや種類の違うものでも、その3色に出会うと
並べていました。
赤い大きなボール、青いペン、黄色いノートなど。

机の中に椅子の脚がぴったり入っているところを眺める時期もありました。
食卓のテーブルに4つの椅子が等分間隔でピシッと入っている様子を、
寝転んで眺めたり微調整したりしていました。
その時期は食卓に座ることを許してくれず、
応接セットで家族の食事をとりました。

何かをずっと手に持っている時期もありました。
一歳のころは型はめブロックの黄色。
朝起きてすぐに持ち、手を洗う時は洗面台に置き、
食事の時はテーブルに置き、
終わるとすぐに持って
夜、寝入るとやっと手から取れたものです。

一歳の赤ちゃんでもキープオンこだわり。

シールはがしの時は自家用のビデオテープの背ラベルのシールを
すべてはがしてしまって、
どれに何が入っているかすっかり分からなくなって、
はがしたシールの山を目の前に愕然としました。

こだわりの総量は年齢が上がっても変わらない、
とはよく聞く法則ですが、

つねにキープオンこだわりの歩みだったなぁと。

でも今は思春期の衝動性がプラスされて、
こだわる勢いが時に非常に激しくなっています。

その理由は、思春期の衝動性が高まるこの時期に、
その衝動性を抑える脳機能の発達が追いついていないから、
とツヨの医師から聞かされました。

ということは個人差はあれ、いつかは(いつか分からないけれど)
衝動性に抑制力が追いつく時が来るということ。

じっと待つしかない。





にほんブログ村 子育てブログ 自閉症児育児へ
応援してくれて ありがとう

にほんブログ村 子育てブログへ
# by keikototyuyo | 2015-06-30 16:06 | 行動障害・問題行動 | Comments(6)