息子に何らかの遅れがあることを認めざるをえない時期になって、
保健所で地域療育センターのパンフレットをもらいました。 ところがすぐに予約をしても診察は半年後とのこと。 こんな悶々とした気持ちのまま半年も待つなんて!とても耐えられない。 つい最近まで診断を決心するのを延ばし延ばしにしていたのに、 いざその気になると今すぐにでも結果を聞きたい心境でした。 すると保健所で月一回専門医の出張療育相談というのをやっていて、 たまたまキャンセルがあったので 2週間後にみてもらえることになりました。 その後の2週間、指差し、発語の特訓だ!と けなげな計画をたてたものの、焼け石に水・・でした。 あっという間に相談日に。パパも同席してもらいました。 ということは結果を聞く前からすっかり覚悟していたんでしょうね。 心細いからついてきてもらったのではなくて、 私から話すより直接医者から聞いてもらったほうが納得するだろうと思ったのです。 双子のコトもつれて4人で行きました。 まず発達検査を受け、私たちもいろいろ質問されました。 生まれた時の様子から赤ちゃんの時の様子。 どんな遊びが好きか。具体的な遊び方。 こちらの働きかけに対しての反応など。 そして医者とスタッフだけ別室で相談した後、 戻ってきて診断が言い渡されました。 「今お子さんがそうであるとはっきり言うことはできませんが、 自閉症の3つの特徴が出ています。」 と切り出され、自閉症の診断基準の説明がありました。 それは簡単に言うと ①対人相互反応の障害 ②コミュニケーションの障害 ③こだわり の3つ。 息子の場合 「やり取り感のなさ」「一緒に遊べない」 「しゃべらない」「言葉がけを理解できない」 「偏食がひどい」「おもちゃを並べる等、本来の遊び方で遊べない」 ということがしっかりあてはまっていました。 自閉症・・・まさかと思っていたその言葉。 軽い知的障害だけであってほしい。 その思いははかなく散りました。 医者は 「親の育て方のせいではない、先天的なもので治らない」 とも言いました。 それと「親子で信頼関係を作ることが重要」とも。 あとは何を言われたのかよく覚えていません。 その日までの悩んでいた心が不思議と解き放たれたような感覚でした。 私のせいではなかったんだ!という安堵感。 私が身を固くして座っているパイプイスの下でツヨが寝転がり、 甘えた瞳でこちらを見上げて 「あー。」 と無邪気に笑っていました。 私の育て方のせいではなかったと安堵する一方、 「今はっきり自閉症とは言えない」 ということはまだそうでない可能性もある、 医者の診断も間違っているかもしれないという思いも消すことができず、 気持ちの整理はつきませんでした。 そしてその日は涙は出ませんでした。 数日して思考回路が少し落ち着いてくると「自閉症」についてとにかく知りたくて、 ネットで何時間も検索して記事を読み漁りました。 読めば読むほど息子に当てはまることがたくさん・・・ 「自閉症児を育てるのは大変」とどこを見ても書いてある。 この先どうすればいいのか、漠然とした不安で一杯でした。 実母に電話で伝えようと思い、 さあ話し始めようとしたら、涙がどんどんあふれてきて、 もうどうしようもなくなってしまいました。 頭では冷静に受け止めているつもりでも、 心は悲しくてしょうがなかったんですね。
by keikototyuyo
| 2006-02-16 01:29
| 診断・診察
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